○基本計画の「目標」は次のとおりです。
乳児期:歯や口腔の機能に問題がなく、お口の中がさわやかで笑顔がすてきな子供たちを増やす
幼児期:歯や口腔の機能に問題がなく、お口の中がさわやかで笑顔がすてきな子供たちを増やす
○基本計画の「目標」を達成させるための「条件と優先順位」は次のとおりです。
乳児期:
1)正しい食生活習慣の確立
2)乳歯う蝕予防
3)摂食嚥下機能の育成
4)乳歯う蝕重症化予防
幼児期:
1)食生活習慣の確立
2)6歳臼歯のう蝕予防
3)乳歯う蝕重症化予防
4)摂食嚥下機能の育成
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乳幼児期における歯科の特徴と課題
乳児期、幼児期のむし歯予防は、すべての乳歯が生えそろう3歳ごろまでの時期が大切になります。佐世保市のデータ(平成17年度 宇久町・小佐々町を除く)によると、1歳6ヶ月児健診でむし歯を有している幼児は3.4%なのですが、3歳児健診では36.7%に急増しております。また、1歳6ヶ月児健診においてむし歯がなかったとしても、おやつの時間が不定期であったり、保護者による仕上げみがきが徹底されておらず乳歯が汚れていたりすると、3歳児健診において新たなむし歯が発見されるケースが多々みられます。
むし歯は、毎日少しずつ進行します。昨日までなかったむし歯が、いきなり今日になって発生することはありません。保護者の方は、仕上げ磨きの機会を利用して、常にお子様のお口の観察をすることが重要です。さらに、専門家による定期的な健診やフッ化物の応用などを通じて、むし歯予防と初期むし歯の早期発見に努めるようにしましょう。
第3次計画における重点目標
第3次歯科保健実施計画においては、以下の2項目を重点目標としてかかげます。
1)歯科領域に問題を有する乳幼児の減少
2)適切な食生活の確立を通じて、乳幼児の噛む力や飲み込む力を育成する
重点目標を評価するための項目
乳児期、幼児期における2つの目標は、いくつかの数値データを把握することによって、達成の度合いを評価します。評価に用いる数値データの現状値と目標値、および数値データの入手先については、以下に示すとおりです。
1)歯科領域に問題を有する乳幼児の減少
評 価 項 目
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現状値
2005年
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目標値
2010年
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データ入手方法
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@1.6歳児のdmft指数の減少
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0.1
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0.05
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1.6歳児歯科健診
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A3歳児のdmft指数の減少
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1.5
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0.9
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3歳児歯科健診
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Bフッ化物を利用したう蝕予防を実践している者の割合
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84.9%
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100%
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3歳児歯科健診
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2)適切な食生活の確立を通じて、乳幼児の噛む力や飲み込む力を育成する
評 価 項 目
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現状値
2005年
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目標値
2010年
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データ入手方法
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@10か月歯科育児相談事業の噛み方の実践が実行できている乳幼児の増加
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50.4%
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60%
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1.6歳児歯科健診
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A食生活に関連した歯科保健指導を受ける保護者の割合の減少
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22.5%
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15%
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1.6歳児歯科健診後の2歳児フォロー対象者
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第3次計画における実施計画
評価に用いた数値データの目標値を達成させるために、以下の保健事業を重点的に実施していきます。
1)歯科領域に問題を有する乳幼児の減少
△乳児健診時における健康教育
△1歳6か月児フォロー(往復ハガキによるアンケート調査)
△2歳児経過歯科健診
△フッ化物を利用したむし歯予防対策の推進
2)適切な食生活の確立を通じて、乳幼児の噛む力や飲み込む力を育成する
○「食育推進ワーキング会議」および「食育推進会議」を通じての連携
△育児サークルやむし歯予防教室等における健康教育の実施
なお、継続事業については下記(乳幼児期)の表を参照にしてください。
第3次実施計画
基本計画の目標設定
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施策の方向性
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実施具体策
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実施状況
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H18
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H19
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H20
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H21
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むし歯を持つ子供の割合を減らす
1歳6ヶ月
有病者率
2005年(2.4%)
dmft
2005年(0.05本)
3歳
有病者率
2005年(30.2%)
dmft
2005年(1.04本)
5歳児
有病者率
2005年(58%)
dmft
2005年(2.5本)
フッ素洗口実施園
2005年(50%)
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・相談事業、健康教育の充実
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●園歯科マニュアルの改訂配布
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H15年度配布
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●子育てサークルでの健康教育
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●保育園、幼稚園スタッフへの健康教育
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●普及パンフレット作成・配布
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H18年度開始
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○1.6歳児健診後の親子教室(ひまわりくらぶ) での健康教育
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・摂食嚥下機能の調査
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●10か月歯科育児相談における指導
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●1.6歳児健診における問診・指導
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●3歳児健診における問診・指導
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●健診における指導強化
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・歯科健診
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●10か月児歯科育児相談
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●1歳6か月児健診
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●2歳児経過歯科健診
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●3歳児健診
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●幼稚園・保育園歯科健診
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・むし歯を減らすための方策
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●1.6歳児、3歳児健診におけるフッ化物洗口剤処方指示
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H17年度開始
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●1.6歳児フォロー事業
(2歳児お誕生日を迎えられたお子様への歯科保健調査)ハガキによるアンケート調査
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H17年度開始
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●フッ素塗布協力医、洗口剤販売薬局の広報
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○フッ化物処方指示書の再発行(協力薬局・歯科医師会との連携)
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H18年度開始
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●園でのフッ化物洗口促進
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基本計画作成時における指標の現状値と目標値
むし歯を持つ者の割合
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現 状 値
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基本計画の目標値
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2001年
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2002年
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2003年
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2004年
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2005年
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2005年
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2010年
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1歳6ヶ月児
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2.92%
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2.77%
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3.36%
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3.00%
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3.38%
|
2.40%
|
1.87%
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3 歳
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41.0%
|
40.2%
|
37.6%
|
35.5%
|
36.7%
|
30.20%
|
21.99%
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4 歳
|
56.45%
|
52.58%
|
50.77%
|
49.5%
|
43.6%
|
48.00%
|
40.00%
|
5 歳
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67.05%
|
65.89%
|
61.09%
|
61.3%
|
55.9%
|
58.00%
|
50.00%
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(1歳6か月児健診、3歳児健診、保育所・幼稚園歯科健診による)
一人平均むし歯数
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現 状 値
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基本計画の目標値
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2001年
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2002年
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2003年
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2004年
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2005年
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2005年
|
2010年
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1歳6ヶ月児
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0.09本
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0.09本
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0.11本
|
0.09本
|
0.10本
|
0.05本
|
0.01本
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3 歳
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1.8本
|
1.8本
|
1.6本
|
1.5本
|
1.5本
|
1.04本
|
0.44本
|
4 歳
|
2.97本
|
2.71本
|
2.60本
|
2.47本
|
2.30本
|
2.00本
|
1.00本
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5 歳
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4.03本
|
3.87本
|
3.52本
|
3.32本
|
3.01本
|
2.50本
|
2.00本
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(1歳6か月児健診、3歳児健診、保育所・幼稚園歯科健診による)
市内保育所・幼稚園のフッ化物洗口実施割合
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現 状 値
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基本計画の目標値
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2001年
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2002年
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2003年
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2004年
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2005年
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2005年
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2010年
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実施割合
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27.0%
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―
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―
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33.8%
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29.0%
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50%
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100%
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(けんこうシップさせぼ21、佐世保市歯科医師会よい歯の優秀園表彰調査による)
※2005年より合併した吉井町・世知原町の園も含む
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