○基本計画の目標は以下のとおりです。
成人期:
1)自分で健康づくり(管理)ができる
2)歯科疾患が原因で生活に支障をきたすことがない
高齢期:
1)清潔な口腔を維持できる
2)咀嚼・嚥下機能の維持
○条件と優先順位は以下のとおりです。
成人期:
1)歯周病の予防
2)根面う蝕の予防
3)口腔ガンの予防
4)咀嚼嚥下機能の維持
5)顎関節症の予防
高齢期:
1)歯周病の予防
2)根面う蝕の予防
3)顎関節症の予防
4)口腔ガンの予防
5)咀嚼嚥下機能の維持、回復
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成人期・高齢期における歯科の特徴と課題
佐世保市では、80歳で20本の歯を保持しようという8020運動をスローガンに様々な歯科保健事業を展開しております。しかしながら、全国調査の結果によると、80歳で8本というのが現状です。歯が脱落する原因は、歯周病によるものが最も多く、ついで歯の根っこの部分のむし歯であるとされています。歯周疾患の予防、歯の根っこの部分のむし歯予防は、歯みがきによる歯垢(プラーク)の除去が最も重要です。さらに、歯科専門家による定期管理が大切です。毎年の歯科健診を受診し、お口の健康を保ちましょう。
高齢者の楽しみのひとつである「食べる楽しみ」を確保するためには、歯を1本でも多く残すとともに、義歯が必要な方は、適切な義歯を装着することが大切です。また、食べる楽しみは、食べ物を問題なく噛みくだき、のみ込む機能も必要となります。汚れのない清潔なお口を確保すること、および噛みくだきやのみ込みに関係する機能トレーニングを実施することは、低栄養予防、上気道感染・肺炎予防、運動機能の向上、および閉じこもり予防につながるという報告があります。介護予防の観点からも、お口の健康に対する重要性が増大しています。
第3次計画における重点目標
第3次歯科保健実施計画においては、以下の3項目を重点目標としてかかげます。
1)事業所等への歯科保健活動強化のための働きかけ
2)成人歯科健診の受診拡大
3)介護予防事業における口腔ケアの周知
重点目標を評価するための項目
乳児期、幼児期における2つの目標は、いくつかの数値データを把握することによって、達成の度合いを評価します。評価に用いる数値データの現状値と目標値、および数値データの入手先については、以下に示すとおりです。
1)事業所等への歯科保健活動強化のための働きかけ
評 価 項 目
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現状値
2005年
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目標値
2010年
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データ入手方法
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@歯科健診を実施している事業所数の増加
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8ヵ所
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―
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事業所調べ(歯科医師会及び政府管掌)
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A勤務者における歯科健診者数の増加
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―
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―
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佐世保市成人歯科健診
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2)成人歯科健診の受診拡大
評 価 項 目
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現状値
2005年
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目標値
2010年
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データ入手方法
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@成人歯科健診受診者数の増加
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949人
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―人
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佐世保市成人歯科健診(ワンコイン・所内健診より)
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A(20〜45歳)成人女子の受診者数の増加
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232人
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―人
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〃
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3)介護予防事業における口腔ケアの周知
評 価 項 目
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現状値
2005年
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目標値
2010年
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データ入手方法
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@一般高齢者施策(口腔ケア)への 参加者の増加
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96人
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―人
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一般高齢者施策
「老人福祉センター等健康相談」
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第3次計画における実施計画
1)事業所等への歯科保健活動強化のための働きかけ
△市内成人歯科健診の利用を促進するための広報の充実
○事業所における歯科健康教育、相談の実施および情報提供の充実
2)成人歯科健診の受診拡大
○委託歯科健診および所内歯周疾患健診の受診勧奨を目的とした広報の充実
○成人女子に関する特異的な口腔課題についての周知
3)介護保険事業との共同事業
○介護予防と歯科疾患との関連についての健康教育の実施
○口腔ケア事業の積極的な推進
なお、継続事業については下記(成人期(20〜64歳)・高齢期(65歳以上))の表を参照にしてください。
第3次実施計画 成人期(20〜64歳)
基本計画の目標設定
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施策の方向性
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実施具体策
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H18
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H19
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H20
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H21
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・40歳で28本現在歯数を残す
・50歳で26本現在歯数を残す
・60歳で24本現在歯数を残す
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・相談事業、健康教育の充実
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●「いい歯の日」普及啓発
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■
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■
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■
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●市広報誌による普及啓発
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■
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■
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●老人福祉施設における歯科健康教育、健康相談の強化
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■
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■
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■
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●各種予防教室との連携強化
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■
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■
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○タバコと歯周病および口腔がんに関する健康教育
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○事業所等への歯科保健活動強化のための働きかけ検討
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・毎年、歯科健診を受ける者の数を増やす
2005年(30%)
(佐世保市民の健康に関する実態調査による)
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・成人歯科健診定着の推進
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●生活習慣病健診(所内健診)への歯科健導入の継続
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■
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■
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●成人歯科健診の実施(市内全域を対象とした20歳以上の歯科医師会委託健診)
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■
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●40歳50歳60歳70歳の節目健診強化
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◆
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◆
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●国保精密歯科健診の拡充
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第3次実施計画 高齢期(65歳以上)
基本計画の目標設定
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施策の方向性
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実施具体策
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H18
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H19
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H20
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H21
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・65歳で23本現在歯数を残す
・70歳で22本現在歯数を残す
・80歳で20本現在歯数を残す
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・相談事業、健康教育の充実
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●「いい歯の日」普及啓発
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■
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■
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■
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■
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●市広報誌による普及啓発
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■
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■
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■
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■
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●老人福祉施設における歯科健康教育、健康相談の強化
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■
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■
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■
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■
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●各種予防教室との連携強化
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■
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○タバコと歯周病および口腔がんに関する健康教育
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○地域支援事業(一般高齢者施策)における口腔ケア
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■
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・毎年、歯科健診を受ける者の数を増やす
2005年(30%)
(佐世保市民の健康に関する実態調査による)
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・成人歯科健診定着の推進
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●成人歯科健診の実施(市内全域を対象とした20歳以上の歯科医師会委託健診)
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■
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■
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■
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基本計画作成時における指標の現状値と目標値
一人平均現在歯数
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現 状 値
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基本計画の目標値
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2001年
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2002年
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2003年
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2004年
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2005年
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2010年
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40 代
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26.6本
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27.8本
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27.2本
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27.0本
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27.4本
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28本
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50 代
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25.1本
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24.2本
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24.8本
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24.5本
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25.3本
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26本
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60 代
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21.2本
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23.5本
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24.0本
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23.3本
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23.1本
|
24本
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70 代
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11.8本
|
23.0本
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18.1本
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18.0本
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17.9本
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22本
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80 代
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―
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―
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10.4本
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―
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9.4本
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20本
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(成人歯科健診:委託ワンコイン健診・所内歯科健診による)
歯科健診を受けるものの割合を増やす
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現 状 値
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基本計画の目標値
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2001年
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2002年
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2003年
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2004年
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2005年
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2005年
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2010年
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受診割合
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25.4%
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―
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―
|
―
|
―
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30%
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50%
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(けんこうシップさせぼ21:佐世保市民の健康に関する実態調査による)
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